2019/06/29
あなたの証拠金維持率は大丈夫!?安全圏の目安と計算方法を徹底分析!!

証拠金維持率をみながら、強制ロスカットに注意しているんですけど、証拠金維持率って何パーセントが安全なんだろう、、
どれどれ?強制ロスカットにはまだ大分余裕があるように見えるけど。
はい、まだ大丈夫そうなんですけど、ちょっと目を離すとあっという間に100%切りそうになるんですよね…
なるほどね。じゃあ、今日は証拠金維持率の目安について紹介していきましょうか!
皆さんも取引をしている時は証拠金維持率に気にかけてトレードしているでしょうか?
証拠金維持率とは、取引口座に入金してある証拠金に対する、ポジション必要証拠金の比率を表すものです。この証拠金維持率でのパーセンテージで、そのポジションは取引口座に入金してある金額に対してまだ安全なポジションなのか?それともロスカットのリスクが出始めているのか等が分かります。
このように証拠金維持率で自分のポジションの現状を捉えることが出来るのです。そして、私が考える証拠金維持率の安元圏は、500%。レバレッジを利かせたい人でも200~300%以上です。
しかし証拠金維持率は目安になるけれど、そのパーセンテージだけを追うのは危険だと私は考えているので、その理由を今から解説します。
証拠金維持率の計算方法
強制ロスカットのときにも紹介しましたが、今回のテーマとして大前提となるので、ここで証拠金の計算方法についておさらいしましょう。
(有効証拠金=資産合計+評価損益-出金依頼額)
こういうのって文章で書かれてもよくわからないけど、式にしても結局わからないですよね。
まぁ、そう言わないの。式にまとめると分かりにくくなるのは、共通してる事実を取り出してるからよ。つまり、一個一個の例じゃなくてもどれでも当てはまるってことね。
リョウコさん
よく例として挙げている米ドル円の通貨ペアで考えてみます。1万通貨ペア(1万ドル)を買いポジションで保持。レバレッジは25倍、 証拠金として入金した額は5万円。レートは1ドル=110円、スプレッドは、今回考えないものとします。
このとき、まだ相場は変動しておらず、スプレッドも今は考えない事としているので、評価損益は0です。含み益も含み損も発生していません。また、出金依頼もかけていないので、有効証拠金はそのまま5万円となります。
次に、取引に使用した取引証拠金。
111円/1ドル×1万通貨(1万ドル)=111万円÷25(レバレッジ25倍)=44,400円
取引に使用している取引証拠金は44,400円です。有効証拠金50,000÷取引証拠金44,400ですので、証拠金維持率は112%となります!
証拠金維持率が100%を切るとき
有効証拠金が取引証拠金を下回ると、分母より分子の方が小さくなるため、維持率が100%を切ります。今回の場合は44,400円ですので、余剰は600円しかありません!
そして、現在1万通貨分を保持しているので、1ドルあたり0.06円(=6pips)分円高になると(チャートが下がると)先の600円は吹き飛びます。最近は自分の取引条件を入力すると、100%や60%などそのときのレートを教えてくれるシミュレーターがあります。
また、そもそも、現在時点の証拠金維持率は、どのFX取引会社も取引ツールですぐに確認出来るようになっています。
だったら、正直この式とかって覚えなくてよくないですか?
確かに、覚えてなくても今何%かとか、気をつけなくてはいけない値を知ることは出来るわ。
正確に『今が何%』っていうのがすぐに分かる必要はないけど、例えば複数のポジションを保持しているときなんかでも、だいたいそれぞれの取引で使用している額が分かれば、ある程度維持率を把握することが出来るわ。この把握する感覚が次の維持率の目安に生きてくるの。
証拠金維持率の安全圏の目安
では、このページのテーマである、証拠金維持率の目安とはどのように考えればいいのでしょうか。
まず、大切な要素は「証拠金の多さ」と「レバレッジ」です。
証拠金が少ない場合、もしくはレバレッジが高い場合、あるいはその両方の場合、わずかなpipsの動きによって、大きく維持率が動きます。
証拠金維持率だけではわからないこと
そして、もう一つの要素はその通貨ペアが持つ変動の特性です。例えば、先程の条件で、証拠金維持率が500%だとして、このとき、証拠金は44,400円の5倍ですので、22万円です。
有効証拠金が44,400円を切ると100%を切りますので、175,600円分の含み損まで耐えることが出来ます。1万通貨を保持しているので、1円動くと1万円分の評価損益です。今回は、大体17円/1ドルくらいの変動に耐えることが出来ます。
さて、ここからが一番肝心な部分です。
この「17円分の変動」というのが、「自身の取引スタイルと比較して妥当(安全)かどうか」これが証拠金維持率で判断が迫られるところです。米ドル円という通貨ペアは、比較的値動きは激しくありません。そんな米ドル円が急激に動いたのは、最近ではトランプ大統領就任時でも、10円も動いていません。
しかしながら、年単位で見ると、1ドル120円代のときもありましたし、逆に90円代のときもありました。
このあたりから、一つの考え方として、
冒頭の説明どおり米ドル円における500%というのは、「安全策である」という判断ができます。米ドル円のスワップポイントは相対的に低いため、スワップポイント狙いの長期保有という方よりは、スキャルピングや数日程度のスイングトレードの方が多いかと思います。
結論としては、証拠金維持率+通貨ペアが持つ予想変動分、双方が重要です。例えば、先の米ドル円であれば、レバレッジをかけたとしても200~300%以上が一つの目安であると言えると思います。
証拠金維持率の安全圏の目安と計算方法のまとめ
このように、今回はドル円を例にとり、私の考える証拠金維持率の目安を記事に書きましたが、その通貨ペアの持つ特性や自身が目指す取引スタイル、過去のデータなどから加味して、判断が必要です。とは言え、過去のデータを超える急変はいつ何が起こるかはわかりません。
例えば、リーマンショックはいったいどれだけの方が予測していたのでしょうか。また、強制ロスカットの記事でも紹介しましたが、評価損益で強制決済が発生するのはマイナスになった場合のみです。
そのため、やはり基本的に数字の上でも証拠金維持率は多いに越したことはありません。
ただし、それを言い出すと、「証拠金維持率は多いほうがいい」、さらにそれと同様に「証拠金以外の投資金の準備も潤沢に…」などと「完全な安全」など存在しない以上、安全を見ればいくら投資金があっても足りません。
そのあたりが、結局はいつも言っている「納得のいく選択」そして、「PDCAの繰り返し」なのですが、少しでも安全を求めるのであれば、「ゼロカット」という追証がない海外FXも一つの選択肢として入ってくるかもしれません。
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